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【朝日新聞】小さな兆候を見て警鐘を鳴らすには

10月27日朝日新聞『)「学問の自由」なぜ関わるの? 日本学術会議、候補6人の任命』より

 日本学術会議が推薦した会員候補6人の任命を菅義偉政権が拒否した問題は、憲法23条が保障する「学問の自由」と深くかかわっている。菅政権や自民党が「前例踏襲」などと批判する「形式的任命」を、歴代政権が維持してきた理由とは何だったのか。23条がつくられた歴史を振り返りながら考える。
(略)
 学問の自由の規定の背景にある、言論弾圧事件とは何か。
 代表的な一つが、1933年の「滝川事件」だ。京都帝国大法学部教授の滝川幸辰が書いた「刑法読本」にある刑法学説が、共産主義的などと問題視され、文部省から休職処分を受けた。これに抗議して、法学部の教授陣も辞職を表明し、滝川ら約20人が大学を去った。
(略)
 2年後の35年には、東京で「天皇機関説事件」が起きた。
 天皇機関説とは、統治権は法人である国家にあり、天皇もその機関にすぎないという憲法学説だ。政府はこれを禁じた。学説の代表者である元東京帝大教授の美濃部達吉・貴族院議員の著作が発禁処分になり、美濃部も公職から追放された。
(略)
 「慣習」として定着したと思われていた「学問の自由」は、政治に介入されると実にもろかった。こうした歴史の反省に立ち、日本国憲法23条で「学問の自由は、これを保障する」と明文化された。
 大学における学問の自由を守るため、判例でも「大学の自治」が学問の自由の一つとして認められている。
(略)


滝川事件も天皇機関説もある学説を唱えたことに対する弾圧ですので、客観的にみて「学問の自由」を侵害しています。

それに対して学術会議は学問の場そのものではありません。そこのメンバーにしないことが直接「学問の自由」を侵害しているかというと疑問です。

もちろん、学術会議の任命という小さなところから始まって、学長の選出や教授の専任といったところまでエスカレートしていけば「学問の自由」の侵害になり得ます。

小さなきざしから警鐘を鳴らすという意義はあるかもしれません。

しかし、そこまでエスカレートすることを心配するのはどうか、という疑問もわきます。

つい先日のことですが、さる区議が”同性愛者が広がると(子供が生まれなくなって)区が滅ぶ”と発言しました。後に撤回、謝罪していますが・・・

私は人権意識ゼロの馬鹿げた発言だと思いましたが、小さなきざしを極端にエスカレートさせて警鐘を鳴らしているという構造は同じで、大真面目に論じていても、他人には馬鹿げた発言に見えるという好例です。

小さな兆候がやがて大きな災いになると警鐘を鳴らすのであれば、反対派は無理としても、中間派からも納得を得られるようなきちんとした説明が必要です。

学術会議の問題はそれができていないように思います
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