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【本】死体をどうぞ


死体をどうぞ (創元推理文庫)死体をどうぞ (創元推理文庫)
(1997/04)
ドロシー・L・セイヤーズ

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ドロシー・L・セイヤーズの推理小説。1932年。

文庫で600ページというかなりの大作です。

興味深いのは、作中の登場人物が他の推理作家の作品へ論評を述べているところです。このような趣向は、シャーロック・ホームズについてはよくありますが、ソーンダイク博士やロジャー・シュリンガム、フレンチ警部、ファイロ・ヴァンスについての言及があります。ソーンダイク博士は少し時代が前ですが、他の探偵は同時代のものです。

ロジャー・シュリンガムについては、

たとえばロジャー・シュリンガム方式があるでしょ。Aが手を下したと、詳しく手の込んだ形で証明しておいて、最後に物語をもうひと振りし、新たな角を曲がらせ、真犯人はBだったと発見するの---それも最初に疑ったきり忘れていた人


ファイロ・ヴァンスについては、

そうね、それならファイロ・ヴァンス方式があるわよ。首を横に振り、『こんなものではすまない』と言って、犯人がさらに五人を殺して容疑者がかなり減ったところで、誰だか見極める


フレンチ警部については、

フレンチ警部方式はどう---絶対崩れないアリバイを崩すんだけど


ファイロ・ヴァンスへの言及は「グリーン家殺人事件」をあてこすっているようです。おそらくセイヤーズの本心なのでしょう。後年、多くの推理小説ファンに(私もですが)極めて高く評価される「グリーン家殺人事件」へのセイヤーズの辛辣な評価は新鮮な驚きです。
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