【映画】ハンガーゲーム
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原作は未読です。
貧しい12の地区より男女二人ずつ24人を選びだして最後の一人になるまで戦わせるという死のゲームを描く映画です。
話の構造は「バトルロワイヤル」を思い出させますし、死のゲームをショーとして楽しむ人たちの様は、「バトルランナー」を連想します。先行する二作品は、ゲームを勝ち進めるという表面的な動きとは別に、底流にゲームの支配者への反抗が起こります。ところが、このハンガーゲームには、支配層への敵意が、あるにはありますが、非常に薄いのが特徴です。なんでこんな中途半端なことに、と思っていたら、続編の告知がありました。おそらく続編でそうした話が展開していくのでしょう。
前半は、ゲームの紹介と訓練の場面などで、徐々に緊張感を盛り上げたところで、後半にゲームが始まります。
残念ながら、前半に他のプレーヤーの紹介があまりないので、ゲームで死んでいっても特に感慨がわきません。主人公もゲームがはじまると、殺人狂のような連中とはいえあっさりと人を殺します。「いい人」どうしの戦いはありません。常に、「いい人」と「悪い人」の戦いです。同じ境遇の仲間を23人殺して生き残る、といった悲壮感はまったくありません。これにより全体に、あっさりした感じです。
主人公とパートナーの若者の関係もよくわかりません。心情の変化がまったく追えません。地元で待つ恋人との関係も次作に持ち込むのでしょうか。説明も不足していますし、中途半端な感じです。
前半部分でスポンサーに気に入られることが勝敗を分かつという説明がありましたが、それが生かされていません。パラシュートで薬を運んできてくれたくらいでしょうか。あの程度のことのためだとすると、ちょっとがっかりの設定です。
最後の方で出てきた獣は合成してつくった偽物のようですが、ちょっと唐突です。本物の犬を放った方が合理的ですし、分かりやすいと思います。その前に出てきた蜂にも、遺伝子操作で幻覚を見せる能力があるといったつまらない設定は要りません。ただのスズメバチで十分です。SFっぽく見せたかったのかもしれませんが、無意味です。
あと、気になったのは、カメラがよりすぎていてアクションシーンで何が起きているか分かりにくいところです。もっと引いた画面の方がよいと思います。
文句を色々書きましたが、結構楽しんで観ていました。続編が公開されたら観にいきます。
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