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【朝日新聞】社説:小平住民投票―賛否の二元論を超えて

5月28日朝日新聞の社説です。

 投票率が50%以上でなければ成立せず、開票もされない。
 そんなルールで行われた東京都小平市の住民投票は、ハードルを越えられずに終わった。
 住民投票というツールで、いかに民意をていねいに読みとるか。今後の他の自治体にとって多くの教訓が含まれている。
 問われたのは、雑木林を切り開いて都道をつくる計画を、住民参加で見直すべきかどうかだった。渋滞解消と、緑の保護。判断のわかれる問題だからこそ民意を問う価値があった。
 もともと都の事業だから、小平の民意だけで決められない。市長は結果の尊重を求められるが、拘束はされない。実質は世論調査に近い住民投票だった。
 ならば、大切なのは民意の内訳を測ることではなかったか。
 ところが、「50%ルール」を設けたことで、民意はみえにくくなった。
 見直しは不要と考える人は、反対票を投じるか棄権するか、二つの選択肢をもったからだ。
 それだけではない。
 50%ルールは、投票の実施が決まってから市が「後出し」で提案して作られた。市の姿勢はだれの目にも明らかだった。
 終わった後の記者会見で、小林正則市長はこう述べている。
 見直し派の署名活動で始まった流れから、投票した人は見直し賛成が大半でしょう。私が投票したかどうかは、ニュートラルに交渉すべき立場だから、明らかにしない方がよい――。
 投票に行く人は、見直し派。行かない人は、見直し不要派。そんな二元論がうかがえる。
 投票所に行くと、見直し賛成とみられないか。そう心配して棄権した人もいただろう。
 本来、見直しイコール撤回ではないはずだ。環境に配慮した計画にかえて道路をつくる選択もある。また、見直し不要の立場から投票した人も当然いたはずだ。50%を下回れば開票しないと決めたことで、その割合もわからなくなってしまった。
 投票の中身より前に、投票するかどうかが尺度になる――。投票率を要件とする制度設計の弱点が明らかになった。それが今回の教訓ではないか。
 一方で、投票率を要件にしたほうがよいケースもあろう。たとえば、首長が結果に従わねばならない「拘束型」で行うとしたら、どんなに低い率でも成立するルールにはしづらい。
 議論と実例を積み重ねて制度を熟成させるしかない。
 今回の投票率35%は4月の市長選と大差がない。つくられた壁は越えられなかったが、市民の関心は決して低くなかった。


私は小平市民でもありません。またこの雑木林伐採についての知識はありませんので賛成でも反対でもありません。

もともと都の事業だから、小平の民意だけで決められない」とのことですので、住民投票制度の欠点があらわれています。これでは投票にどういう意味があるのかわかりません。「世論調査に近い」といっても、投票を実施して何に使うのかわからないようであれば投入した税金の無駄です。

ただし、そのこととは別に、実施した以上結果は公表すべきです。投票率が50%に満たないというのは公表しない理由にはなりません。税金を投入した以上、結果は公表すべきです。この点では社説に同意します。

ただし、「首長が結果に従わねばならない「拘束型」で行うとしたら、どんなに低い率でも成立するルールにはしづらい」という意見には同意できません。棄権したということは、どっちでもかまわないのだとみなすべきです。意見を主張した(=投票した)人の賛否のみを尊重すべきです。

これは、どちらの意見に有利か不利かではありません。やると決めた以上、その結果は公表するべきです。


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