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【朝日新聞】記者有論:慰安婦発言 米社会が理念を譲らぬ理由

6月11日朝日新聞朝刊オピニオン欄の「記者有論」のコーナー。ニューヨーク支局長・真鍋弘樹氏の「慰安婦発言 米社会が理念を譲らぬ理由」を取り上げます。

 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長による従軍慰安婦と在日米軍に関する発言は、国内のみならず米国からも大きな批判を浴びた。この一連の出来事には、日米の間に存在する見えにくいギャップが潜んでいる。単なる一政治家の舌禍として済ませるべき問題ではないように思う。
(略)
 米国では公職者が性別、人種などに関する差別、人権軽視につながる言葉を使うことはあり得ない。これは「ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)」と言われる。
 折しも米軍では、性犯罪対策責任者による暴行事件が発覚し、性暴力は深刻な問題となっている。いくら理念を叫んでも現実は違う、米国には矛盾も差別もまだたっぷり残っているではないか、と言いたくなるのは理解できる。
 それでも、いや、だからこそ、米国は理念を譲らない。
 ニューヨークの地下鉄での出来事を思い出す。混雑した車内で酔いつぶれ、人種差別的な言葉を繰り返している白人の若者がいた。こういう時、周囲に乗客がいなくなるのは日米共通だが、意外だったのは、面と向かって抗議する人たちも現れたことだ。
 許せないことは許せない。たとえ酔っぱらいのつぶやきであっても。それが米国社会のルールである。これは、慰安婦問題を考える上で日米の意識の落差となって表れる。
 米下院で慰安婦に関する非難決議を進めた日系人のマイク・ホンダ議員に聞いたことがある。なぜ日本の不名誉になることをするのですかと。
 答えはこうだった。「私は日系人の名誉回復にも取り組んできた。日本人だろうがなかろうが、これは同じ理念に基づいた行動なんだ」
 多民族国家、米国には、奴隷制や日系人強制収容所などの暗黒の歴史が刻まれている。もし現在、「当時は黒人奴隷や日系人差別は必要だった」と口にする公人がいたら間違いなく失脚するだろう。
 理念を高く掲げ、それに反する意見は完璧に否定する。そうしなければ、今も残る差別の傷口から血が噴き出す。理念を取り下げると崩壊するのが、米国という国なのだ。
 それと比べ、日本では理念が容易に風化するきらいがないだろうか。政治家の失言は、ときに社会の写し絵であることを自覚したい。



もし現在、「当時は黒人奴隷や日系人差別は必要だった」と口にする公人がいたら間違いなく失脚するだろう。

確かにこのような発言があれば失脚するのかもしれません。しかし、次の発言だったらどうでしょうか。『当時の人は、黒人奴隷や日系人差別を必要と考えた』。

当時、必要と考えたから奴隷制なり日系人の収容があったわけです。後で考えれば、そんなことは必要なかったとしても、当時の人が必要と考えたのは否定しようがありません。

「私の意見では、当時それは必要だった」と「当時の人は必要と考えた」という発言は意味が違います。

橋下氏の釈明をテレビで聞きましたが、“日本も含めて当時の指導者は慰安婦を必要と考えていた”と言っていました。つまり後者の意見です。真鍋氏の挙げた文例で日米を比較するのは適当でないと思います。

余談ですが、私は橋下氏の “日本も含めて当時の指導者は慰安婦を必要と考えていた。私が現在必要だと考えているかのように報じたのはメディアの責任だ。”という釈明は信用していません。取り消したとはいえ、在日米軍に風俗の活用をすすめた以上、現在においても必要だと橋下氏が考えていたのは明らかです。


真鍋氏は、黒人奴隷や日系人差別の例から、米国が理念を高らかに掲げた社会だとしています。そして「ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)」という言葉も紹介してくれています。

しかし、黒人も日系人も米国人です。それが理由で彼らへの差別を公はできないと考える方が自然です。

“当時、原爆投下は必要だった。”という米国人の意見はよく見聞きします。また、想像ですが、ベトナム戦争やらイラク侵攻が当時必要だった、と公人が言っても失脚しないと思います。

「それでも、いや、だからこそ、米国は理念を譲らない」だの「理念を高く掲げ、それに反する意見は完璧に否定する」などいうのは単なるお題目といえなくもありません。米国に学ぶべきところはあるにせよ、このような全面的な米国礼賛にはジャーナリストして必要な批判精神を感じさせません。


混雑した車内で酔いつぶれ、人種差別的な言葉を繰り返している白人の若者がいた。こういう時、周囲に乗客がいなくなるのは日米共通だが、

米国の地下鉄のことは知りませんが、私は日本の電車の中で人種差別発言をしている人を見たことはありません。真鍋氏が見たというなら頭から否定はしません。しかし、日米の差を考察するほどのたくさんの事例があったというのは、ちょっと信じられません。
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