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【時事問題】死刑制度 その2

前回の続きです。


日本の死刑の実態
日本では毎年、死刑判決があり、執行され続けています。
死刑判決が確定すると、面会や手紙のやりとりは極端に制限されます。
死刑はその日の朝、突然知らされ、親族にたった一言の最後の別れをすることもできません。
執行方法は絞首刑です。最近は、執行日時、氏名、執行場所などがなどが明らかにされていますが、もっと多角的な情報公開が必要だと、私たちは考えます。
世界では、死刑廃止国が増え、執行数が減っていますが、日本ではその動きに完全に逆行して、年々執行数が増え、執行までの年数も短くなっています。
2008年10月、国連規約人権委員会の審査で、日本の死刑制度や代用監獄を含む刑事司法制度に対して、批判が集中しました。


死刑囚であっても、面会や手紙のやりとりはもっと自由にさせてやってもよいと思います。死という刑罰以外の部分で苦痛を与えるのは健全だとは思えません。絵画展の説明で、死刑囚に与えられる画材にも制限があると聞きました。執行までの間に不必要な束縛を加えるのは賛成できません。

しかし、執行日の朝突然知らされるのがいけないとは思いません。例えば、一ヶ月前から予告されたとしたら、それはそれで苦しむのではないでしょうか。

また、死刑廃止派はよく「もっと多角的な情報公開が必要だ」と言いますが、具体的に何を公開しろと言っているのかさっぱりわかりません。


死刑をめぐる最近の動き
世界では死刑廃止、執行停止がいっそう進んでいます。
死刑を廃止した国は、この20年間で、50カ国以上に増加しました。
国連加盟国193カ国のうち、2012年に死刑を執行した国は、21カ国だけで、日本はそのうちの1カ国です。
アジアでは、カンボジア、ネパール、東ティモール、ブータン、フィリピン、モンゴルなどで死刑が廃止され、韓国では事実上の死刑廃止国となっています。米国も死刑存置国ですが、17州とコロンビア特別区が死刑を廃止しています。米国の執行数は1999年(98年)をピークとして、2012年はその半分以下(43件)となり、執行があった州も9州だけとなっています。
2012年12月、国連総会は、全ての国に対して、死刑廃止を視野に入れて死刑執行の停止を求める決議を賛成多数で採択しました。
賛成111カ国、反対41か国、棄権34か国です。国連総会でこのような決議が可決されるのは4回目ですが、日本は4回とも反対票を投じました。


よその国で廃止しているからといって日本が死刑を廃止しなければならない理由にはなりません。死刑制度に限らず、罪に対してどういう刑罰が相当なのかはそれぞれの国家の主権の問題です。「他国では云々」といった主張には説得力を感じません。

また死刑制度を維持している日本が、国連の死刑執行停止決議に反対票を投じるのは当然です。怪しむべきことではありません。


死刑は殺人を抑止することができるでしょうか?


「5カ国における殺人の発生率」のグラフが描かれています。1991年から2009年までの期間です。

グラフから米国の発生率が徐々に下がりつつあることが読み取れます。独仏も低下傾向がみられます。英国と日本はほぼ横ばいです。

2009年(グラフの最後の年)を見ると、日本の殺人発生率は最低。英仏独の三カ国の発生率はほぼ変わらず、日本の2から3倍。米国は日本の10倍くらいです。

また、次の説明書きがあります。

フランス:1981年法制化し死刑を完全廃止。2007年憲法に明文化
ドイツ:1949年西ドイツ議会にて死刑廃止を可決、憲法に明文化。
英国:1957年より段階的に廃止し、1970年死刑完全廃止。
米国:50州のうち34州に死刑制度あり。
日本:死刑制度あり。


データの見せ方がおかしいです。死刑による殺人の抑止効果をみたいのであれば、比較のためにフランスでは1981年以前の殺人発生率が必要です。ドイツでは1949年以前、英国では1957年以前が必要です。しかしグラフは1991年からです。これでは何も言えません。

あえて言えば、この項では「死刑制度あり」に数えられている米国の殺人発生率が高いこと、死刑制度のある日本の殺人発生率が低いことから、死刑制度と殺人発生率の影響は不明、と結論をだせます。

しかし、「死刑をめぐる最近の動き」の項では「米国も死刑存置国ですが、17州とコロンビア特別区が死刑を廃止しています。米国の執行数は1999年(98年)をピークとして、2012年はその半分以下(43件)となり、執行があった州も9州だけとなっています」と書かれていました。米国が死刑の準廃止国のような扱いです。

そこから強引に論を組み立てれば、死刑制度を維持している日本だけが殺人の発生率が低い、死刑制度を持たない国は殺人の発生率が高い、と結論づけることも可能です。


死刑廃止に傾いている私ですが、アムネスティのこのパンフレットにはなんの説得力も感じませんでした。

また、私からみて一番肝心な誤審の危険についてまったく触れていないのが訝しいです。


下記は、弊blogで死刑制度に触れた記事です。
【本】知っていますか? 死刑と人権 一問一答
【朝日新聞】死刑容認85%って本当? 「設問に偏り」日弁連検証
【朝日新聞】死刑積極支持「44%」 英のNGO、日本人にアンケート
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