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【朝日新聞】学びを語る:平和教育 現実との「乖離」縮めて説得力を

10月30日朝日新聞朝刊。教育面。「学びを語る」のコーナー。東京女子大准教授・竹内久顕氏の「平和教育 現実との「乖離」縮めて説得力を」より

内閣府の世論調査によると、「国を守るという気持ちの教育の必要性」について、「ある」と答えた人は2003年に初めて5割を超え、12年には70%に達した。
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 日本における平和教育は、第2次世界大戦の戦争体験を主な題材として、反戦・反核・軍縮を目指すことが課題とされてきました。特に「原爆教育」では世界的にも遜色のない蓄積がなされてきたと評価できます。
 しかし、従来の平和教育は、戦争を克服し紛争を非暴力的に解決する展望を育てることに必ずしも成功していません。それは二つの乖離によります。
 第一に、過去の戦争と今日の戦争の乖離。現代の戦争は、国家対国家から、テロ組織などの非国家主体と国家の戦いに変わっています。無人偵察機などの最新兵器の登場により、人を殺すことの実感も乏しくなりました。さらに第2次世界大戦は遠い過去のこととなり、リアリティーを持って感じることが難しくなっています。
 第二に、平和創造の理念(平和憲法)と現実の乖離。平和憲法の原理に期待したいが、暴力が吹き荒れる現実とかけ離れ、両者を近づける具体的な回路が見えないのです。
 これらの乖離を抱えたままでは、平和教育は説得力を失ったままです。新たな実践として、戦場での加害行為を悔いる元日本兵の映像を通し、加害者にならざるを得なかった過去の時代状況を理解する取り組みがあります。
 また、領土問題などの対立を「リンゴ1個をめぐる2人の争い」などの身近な問題に置き換え、第三者による交渉や調停により、新たな解決策を探っていく紛争解決教育もあります。
 決定的な処方箋はありません。現代版の平和教育構築が急務です。
 (聞き手・渡辺洋介)


私が思うに、「従来の平和教育」が昨今成功していないように見えるのは、核兵器にこだわりすぎたのが原因です。

米ソが核兵器でにらみ合っている時代では、地域の戦争が核戦争につながりかねず、核戦争は文明崩壊や人類滅亡を招きかねませんでした。こうした時代だと、戦争はなんとしても避けなければならないという考えが多数を占めていました。だから、戦争=悪というやや単純な図式の教育が浸透できたのです。

しかし今や人類が全面核戦争におびえていた特殊な時代は去りました。こうなると日本への侵略には断固として戦うべきという考えが説得力をもつようになります。

「国を守るという気持ちの教育の必要性」があると答える人が70%になったのを平和教育の失敗、と考えることがそもそも間違っています。自国を守るのは当然のこととしつつ、他国に対して武力の行使や威嚇はよくない、というのを平和教育の基礎とすべきです。

他国が攻めてきたらどうするのかという当然の疑問に回答せず、「加害行為を悔いる元日本兵の映像」だの「第三者による交渉や調停により、新たな解決策を探っていく紛争解決教育」だのと言っているのはただの思考停止です。
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