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【朝日新聞】人間力って何

11月22日朝日新聞朝刊オピニオン欄。「人間力って何」と題して、先ごろ話題の入試改革にかんする議論です。下村博文文部科学大臣の「日本人に付加価値つける」を取り上げます。

 先月末、政府の教育再生実行会議が、大学入学試験を見直す提言を出しました。なぜ変える必要があるかというと、21世紀に必要な三つの能力を育成するためです。
 まずリーダーシップ力。多様な価値観や人をまとめ上げて、一つの方向に持っていく。二つめは、企画力や創造力などクリエーティブな能力。そして人間的な感性や優しさ、思いやり。この三つの能力を足せば、トータルな人間力になるでしょう。
こうした能力を、面接、論文、高校の推薦書や活動歴など、多様な評価のモノサシを使って判断していく。「入試で測れるのか」とも言われますが、企業の入社試験でも、何回も面接をしたり、論文を書かせたりして、意欲、適性を判断している。学力だけで決めている会社は今どきないでしょう。
 新しい入学試験にシフトするかどうかは強制ではなく、大学側の判断です。ただ、学力テストに比べ、手間が何倍もかかる。そういう丁寧な入学者選抜をやる大学には、国が財政的にもバックアップしたい。
 文部科学省の有識者会議が提言した「道徳の教科への格上げ」も、3番目の能力を高めることと関連してくる。ただ、思いやりや優しさは人によって違う。先生が「こうだ」と教えるんじゃなく、子供たちに議論させ、考えさせていきたい。
 人間的な感性や優しさ、思いやりは家庭でこそ身につくという見方もありますが、学校でも育んでいくことが大切だと思います。戦後の日本では親が忙しすぎて、大所高所から我が子の人間力を育てるという視点を持ちにくかった。学校で体系的に指導していくことで、子供の可能性を伸ばすこともできる。
 日本は少子高齢化で、2060年には、生産年齢人口が全人口の約2分の1になる。1人あたりの労働生産性も落ちてきている。ではこの国に未来はないのかというと、私はそうじゃないと思う。三つの能力を育むことによって、日本人の付加価値を飛躍的に高められる。教育は未来に対する先行投資です。
(略)
(聞き手・尾沢智史)


納得しかねます。

まず、リーダーシップ力というのはすべての人間に必要ではありません。それどころか全員がリーダーシップを発揮しだせば組織は大混乱に陥ります。リーダーではなくてもよき社会人はいくらでもいます。また仕事でリーダーシップを発揮しなければならないのは社会人になって何年も経った後です。成人前にリーダーシップ力が無い人でもそのあとじっくり力を高めればいいだけです。

人間的な感性や優しさ、思いやりは大事だと思いますが、昔と比べ今の若者にそれが欠けているとは思えません。若者の犯罪率の低下がそれを証明しています。もちろん犯罪率だけですべてを測れませんが、今の若者に思いやりが足りなくなったというなら、根拠を示すべきです。

また、上記の能力を社会人に求めるのはよいとしても、大学で高等教育を受ける資格を問うのに使うのは乱暴です。リーダーシップに欠けていたら歴史の勉強をしてはいけないのでしょうか。思いやりに欠けていたら物理の勉強をしてはいけないのでしょうか。

結論には少しも賛成できませんが、はじめに獲得すべき「人間力」とは何かを定義した上で議論を進めるという手法は正しいです。そこは公正だと言っておきたいです。

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